メリッサ | Melissa officinalis

Melissa officinalis メリッサ

偉大な薬用植物で、今日でも非常に使用されています。

リラックスしたいとき、緊張した “ストレス”のある人にはお勧めです。

 

救済策:鎮痙剤、リラックス、抗ストレス、消化器、胃
障害:神経質、激痛、ストレス、頭痛、難消化

 

レモンバーム ハーブティー

レモンバームはウツウツとした心に役立つハーブ。
やさしいレモン風味のハーブティーは、心と頭を穏やかにさせてくれます。

オススメは…

精神的緊張が多い
緊張やストレスによる肩こり、頭痛、腹痛、動機、息苦しさを感じる人
朝、心身をリフレッシュにして前向きになりたい
過敏性腸症候群
 

レモンバーム/メリッサ

学名 Melissa officinalis L.
和名 セイヨウヤマハッカ
科名 シソ科
部位
自生地 南ヨーロッパ、小アジア、北アメリカ
含有成分 ポリフェノール、タンニン、フラボノイド、苦味質など
作用 抗鬱、抗ヒスタミン剤、抗酸化、抗細菌、抗ウイルス、神経系強壮、消化器系促進、末梢血管の緩和
適応 緊張緩和。
風邪やインフルエンザ。
アレルギー予防。
鬱。
精神的不調。
緊張や不安。
消化不良、ガス。
抗酸化作用によって若年性老化を防止。
飲み方 ティスプーン2杯強(約5g)に、熱湯150mlを注ぎ、10分間浸出し、1日3回飲む。

概要

レモンバームは、ホメロスの「オデッセイ」にも減給されている植物のひとつです。
学名のMelissaは、ギリシャ語のミツバチに由来します。
ローマの学者プリニーはミツバチが他のハーブよりレモンバームをより好むことに気がつきました。
またギリシャの医師ディオスコリデスは蠍と犬の噛傷の治療に利用し、アラブ人は精神の高揚だけではなく、心臓疾患にも有効であると評価しました。
レモンバームは芳香性のある薬用植物として利用され、ドライハーブにした葉の部分は、カタルや発熱、鼓腸、頭痛、感冒、歯痛などの治療に用いられてきました。
ほか、発汗剤や鎮静剤、駆風剤としても利用されています。
中枢神経系に鎮静作用をもつことが報告されました。
精油には抗ウイルス作用や抗微生物作用、抗けいれん作用があり、害虫の忌避作用も認められています。
精油は香水には極僅かしか用いられていません。安価なレモングラス、レモン、シトロネラを使用してレモンバームの芳香を増強させています。

特徴

耐寒性があり、根は根茎の節から生長する。
根茎の基礎葉の葉腋からほふく茎が水平方向に生長する。
これらの先端は土から突き出して新しい植物を作り出す。
茎は四稜で高さ0.5~1m、直立し、ときに地を這う。
葉は対生で有柄、卵形で緑歯がある。
香りはレモン様である。
クリーム色の目立たない唇形花を、輪生の上部葉の軸につける。
果実は長さ1~1.5mmで卵形、後に黒色になる。

葉には0.1~0.3%の精油、タンニン物質、オレイン酸、ウルソール酸を含む。
精油の主成分は、シトロネロル(25~50%)、ゲラニオール、リナロール、ネロール、オイゲノールアセテート。
種子の発芽はとてもゆっくりでレモンバームは3~4月に発育を開始する。
開花時期は、7~8月まで。
花は多量の蜜を生産し、種子は8月後半から熟し落ちる。

栽培

温暖で日照量の多い気候を好む。
-20度でも結実するが寒気が続くと大きな打撃を受ける。
精油も日照と温かさが少ないと減少する。
庭や畑の場合、6~8年連続して栽培できる。鉢植えは1年に1回植え替えする。

土質:肥沃
水遣り:多湿気味
日当たり:明るい日向~半日影
温度:耐寒性

繁殖:直播、苗移植、株分け、挿し木
直播は10~11月だが発芽が遅いため、種子を16~20時間水に漬けるか、1日凍結させる。
株分けは2~3年生の苗を用いて9月に行う。
挿し木は5~6月に。
ただし、葉のついた茎を水につけ根が十分出てきたところで土に植え替える挿し木は簡単にできる。

収穫:葉同士が重なってきたら群れないように葉を摘む。
1年目を1回、2年目以降は2回刈り取る。
1回目の収穫は開花開始直前、2回目は9月。
刈り取り後は40~50mmの高さまで株を残す。
ドライハーブにする場合は、すばやく45~50度で乾燥させることが重要で葉は褐色になる。
生葉10トンから2トンのドライハーブができる。

効能

発熱を伴うインフルエンザ、頭痛、腹痛、消化不良、眼の充血、鼻づまりには、1回レモンバーム5gに、熱湯カップ1をそそぎ、10分蒸らしたハーブティーを1日2回、朝と夕方に飲みます。
頭痛、不眠、発汗、不安には、レモンバーム30gを、ウォッカアルはホワイトリカー250mlで浸出したチンキ2~6mlを1日3回、水かぬるま湯で薄めて飲みます。
肌あれには、レモンバームを入浴剤として利用します。

※妊婦・授乳中の方は、ホルモンバランスの変調から子宮出血を引き起こす場合がありますので飲用しないでください。

料理レシピ

レモンバームパスタ(1人前)
材 料:レモンバーム    2本
    スパゲティ      60g
    にんにく       1片
    オリーブオイル  30cc
    タカのつめ   1/2本
    塩・こしょう     少々
作り方:
1.オリーブオイルを熱して、みじん切りにしたにんにくと種を取って小口切りにしたタカのつめを弱火でこがさないようにいためます。
2.たっぷりのお湯でアルデンテにスパゲッティをゆでます。
3.みじん切りしレモンバームを1に入れて、ゆでたスパゲッティを入れざっくり混ぜ合わせます。
4.塩・こしょうで味を整えます
さわやかなレモン風味のパスの料理の出来上がりです。さっぱりした口当たりをお楽しみください。

レモンバームスープ(4人前)
材 料:レモンバーム       2本
    たまねぎ       1/2個
    にんじん       1/2本
    コンソメスープの素    1個
    塩・こしょう       少々
作り方:
1.たまねぎとにんじんを千切りにして沸騰したお湯にいれます。
2.たまねぎとにんじんに火が通ったらコンソメスープの素を入れて刻んだレモンバームを浮かべます。
3.塩・こしょうで味を調えます。
時間のない時にもすぐにできるクイックメニューです。簡単なのにひと味違うレモンの香りが楽します。

ハーブティーブレンドレシピ

リフレッシュティー
材 料:レモンバーム  ティースプーン 2/3
    ペパーミント  ティースプーン 1/3
    ローズマリー           少量
    レモンピール           少量
眠いけどもう少し頑張りたい、集中して物事に取り組みたい時。このブレンドティーがお手伝いします。

リースやポプリなどの手作り

春のリース
材 料:レモンバーム      30本ほど
    パンジー、ビオラなど    20本
    リース形のオアシス     小さめ
作り方:
1.レモンバームはオアシスの大きさを考えて、使いたいサイズにカットします。
2.リース形のオアシスにバランスよくレモンバームをさしていきます。(時計回りの方向に向きをそろえると流れが出て、綺麗に仕上がります)
3.レモンバームのすき間にパンジーをお好みで配置を決めてバランスよくさしていきます。
春の息吹を感じるリースです。春の庭で手に入る材料で色々なデザインを試してくださいね。

レモンバームスティック
材 料:レモンバーム     10本ほど
    細めのリボン      5本
作り方:
1.レモンバームを2~3本ずつまとめて、細いリボンで蝶むすびにします。
2.アイスティーなどのマドラーにこのレモンバームのスティックを添えます。
夏のティータイムの演出に使ってみてはいかがでしょう。綺麗な緑とリボンの形がきれいです。(フレッシュですので、使用する直前に作ってくださいね。)

入浴のために

バスハーブ
材料:レモンバーム、ペパーミント(あわせてカップ1/3)
   レモンピール  一つまみ
使い方:木綿の布袋に入れて口でをひもでしばってバスの中でもみほぐします。
レモンとミントのすがすがしい香りが気持ちをリフレッシュしてくれます。夏にぴったりのハーブバスです。

美容のために

ハーブローション
材 料:レモンバーム 小さじ2 マリーゴールド 小さじ1 はちみつ 小さじ1/3 
作り方:
1.ミルクパンに材料のハーブを入れて150ccのお湯を入れて火にかけます。
2.沸騰したら火を止めてはちみつをいれかき混ぜて、自然に冷めるまでふたをして置いておきます。
3.ガーゼでこしてたらハーブローションのできあがりです。
乾燥しやすい肌を改善して整えてくれます。

家事に

ハーブスプレー
材 料:レモンバーム  ひとにぎり、りんご酢 500cc
作り方:
1.りんご酢にレモンバームを入れて1週間ほど漬けておきます。
2.出来上がったものを必要量だけ取り出し水と1:1の割合で薄めてスプレー容器にいれて使います。
使い方:ぞうきんにこのスプレーを吹きかけて畳などの拭き掃除をします。ナチュラルなスプレーなので小さいお子さんのいるご家庭での和室のお掃除にどうぞ。水で薄めてからは日持ちがしませんので、3~4日で使える分量を作ってください。

テキストのコピーはできません。