Angelica archangelica アンゼリカ
アンゼリカ
学名 | Angelica archangelica |
英名 | Angelica |
和名 | ヨーロッパトウキ |
科名 | セリ科 |
部位 | 根 |
自生地 | 北東ヨーロッパ、中央アジア |
特徴 | 東洋アンゼリカ(トウキ)に比べ比較的穏やかなハーブ。 芳香性が高く、消化によいハーブのひとつ。 気のエネルギーを強化するよい。 消化の調整剤として膨満感を楽にし、消化器官を落ち着かせる。 抗ウイルス、抗菌作用があり、セレンを含むため病気への抵抗力をつける補助となる。 「のぼせ」や女性ホルモンに対する作用は多くの女性がその効果を認めています。 月経前症候群、生理不順、更年期障害には、亜鉛とカルシウムを含み、不足しているこれらから生じるうつに効果的。 エストロゲン作用をもたないため、エストロゲンとプロゲステロンのバランスを保つよく、ビタミンEを含むため女性の更年期障害によいハーブ。骨粗しょう症や心臓にもよい。 トウキは、増血、強壮、鎮痛、鎮静作用のほか、からだを温め、血の滞りを取り去る効果がある。 ほか、集中力や記憶力を高める。 肝臓のためには停滞している熱を散らし毒素を取り除く。 抗リウマチ作用があり筋肉や関節を回復させる。 マグネシウム、B12、ビタミンEを含み精神的な心の落ち着きをもたらす。 1回スプーンに2分の1杯(2g程度)、それを1日2回(1日約4g)、そのまま飲みます。 飲みづらい人は、水、お茶、ジュースなどと一緒に飲みます。 |
含有成分 | フィトステロールショ糖、精油など |
作用 | 去痰、利尿、発汗、健胃、鎮痛、駆風 |
作用する組織 | 血漿、血液、筋肉、骨髄、神経、生殖器 |
作用する系 | 消化器系、循環器系、女性の生殖器系、呼吸器系 |
適応 | 咳を伴う発熱・風邪・インフルエンザ、食欲不振、消化不良、気力体力低下、骨の健康増進、更年期障害、ホルモンバランス |
味 | 甘味 |
薬力 | 熱性 |
消化後の味 | 甘味 |
安全性 | 妊婦の方は子宮伸縮を引き起こす場合がありますので、ご遠慮下さい。 旧姓胃炎や消化性潰瘍、糖尿病の人は使用しないこと。 多量を飲むと、中枢神経系の抑制作用あり。 トウキを使用中は、日光や日焼けライトに過度にあたらないこと。 |
ほか | ホルモン補充療法を受けている場合は、使用について医師に相談すること。 |
飲み方 | 咳、気管支炎、悪寒、消化不良、便秘には、アンゼリカ15gを、水600mlで煎じたハーブティーを1日3回に分けて飲む。 食欲増進、去痰、産後の強壮には、アンゼリカ30gを、ホワイトリカーあるいはウォッカ250mlで浸出したチンキ2~5mlを1日3回、水やぬるま湯で薄めて飲む。 子宮強壮剤は、アンゼリカ30gに、600mlの水を加え、ジンジャー5g加えて、30分間煮詰めたものを1週間に1回飲む。 |
湿布 | 関節痛:上記のハーブティーが温かいうちに、ガーゼに含ませて患部を湿布します。 |
アンゼリカ
アンゼリカはいまから400年以上も昔からヨーロッパで香味料として、あるいはハーブとしてひろく用いられている植物です。原産地はシリアですが、現在ではヨーロッパと西部アジアの低地に生育しています。草全体に芳香があり、根と果実は乾燥させてお菓子やベルモットなどの香りづけに利用され、若い茎は砂糖漬けにされてケーキの装飾に使われます。この、アンゼリカの根と果実から抽出されるオイルは、香料や医薬として使用されています。とくにその根をアンゼリカ根と称して、鎮静や強壮の目的に使います。
アンゼリカの性質と特徴
アンゼリカは、「天使たちの草」「精霊の草」というフランスでの俗名にぴったりのハーブ。緑がかった花や黄色がかった白花をつけるこのハーブは、高さ2m以上にもなり、大きな葉は三裂しています。生えてから2年ないし4年後、はじめて開花した直後に枯れ死してしまいます。アンゼリカの効能をあらわしたこんな話があります。「子供時代をすごした村井に120歳を超える長寿をまっとうした男がいました。この男は、自分がけたはずれに長生きしているのは、噛みたばこの大法にアンゼリカの根をかじるくせがあるからだと言っていたそうです。
コンディションの不調の友、アンゼリカ
芳香があるアンゼリカは、その全草に、強壮、興奮、浄化、発汗のそれぞれの作用があります。このハーブは、月経困難と胃痛に効き、内分泌のいっさいを促進し、めまいや頭痛をいやし、気管支と肺臓との粘膜を強化し、さらに筋肉の柔軟性を増大させ、心臓の活動を助けます。
栽培と採取
アンゼリカは6月から8月にかけて花を咲かせます。完全に開花する直前に、花と葉を採取します。9月になったら種子をとりましょう。根は晩秋に掘ります。このハーブは、フランスでは北部やアルプスとピレネー山脈の斜面、山から流れ下る川のほとりなどに自生しています。
暮らしとハーブ
ハーブティー
体全体の疲労、鼓張、頭痛、月経困難によいです。アンゼリカの種子は、作用が一層強烈なため、お湯1リットルに対してスプーン5杯以内をめどにしてください。
アンゼリカワイン
強壮、消化促進のためのワイン。アンゼリカの実をスプーン5杯程度、赤ワインに入れて、そのまま温かい場所に48時間ほど放置しておくとできあがります。お食事前にどうぞ。
手浴、足浴、全身浴
お湯20リットルに対し、アンゼリカの実を適度にガーゼに包み、お湯に浸します。浸す時間は3分以上を越えないことです。作用が強いため、それ以上つけておくと、炎症を起こしますのでご注意ください。